【分からなかったこと3つ】シマリスに公園のドングリをあげて大丈夫? 「野生で食べる」と「ペットに安全」は別の話でした

シマリスに公園のドングリをあげて大丈夫? 分からなかったこと3つ ペット

公園に行くと、大きいドングリ、小さいドングリ、丸いの、細長いのと、いろいろあります。「これって全部同じ種類なんやろうか? そもそも、シマリスにあげて大丈夫なん?」

わたしがまさにこれで、飼っているシマリスのミルにドングリをあげています。地面に落ちたものではなく、公園の木になっている実を取って、一度水につけ、浮いたものは捨ててからあげています。おやつ代わりと、殻を割ってストレス発散してほしいから、というのが理由です。

ところが調べてみると、「安全」と言い切れる根拠は見つかりませんでした。野生のシマリスがドングリを食べることは確認できたのに、ペットにあげて大丈夫かどうかは、別の話だったのです。

同じように悩んでいる方の参考になればと思い、調べて分かったことと、調べても分からなかったことを分けてまとめておきます。

(調べた内容と数字は、すべて2026年10月13日時点のものです)

この記事でわかること

  • 公園でよく見るドングリ4種類の見分け方
  • 「野生で食べている」と「ペットにあげて安全」が別の話な理由
  • 調べても分からなかったこと3つ

まず結論:野生では食べているけれど、ペットのシマリスに安全という根拠は見つかりませんでした

調べて分かったことを、先に表にまとめます。

気になること調べて分かったこと
野生のシマリスは食べる?食べる。観察された食事の最大21%がドングリ(1980年の研究)
ドングリの渋み(タンニン)種類によって量が違うという分析例がある。シラカシ・アラカシは多め
虫木から取った実でも、入っていないとは言えない
農薬・採取のルール公園によって違う。確認が必要
量・頻度・あく抜き信頼できる資料では確認できなかった
シマリスの主食リス用ペレットやハト用配合飼料(環境省の資料)

つまり、「ドングリはシマリスの自然な食べ物」とは言えても、「公園で取ったシラカシやアラカシをあげて大丈夫」とまでは言えない、というのが今回の結論です。


公園のドングリは種類が違う:クヌギ・コナラ・シラカシ・アラカシの見分け方

大きさや形が違うのは、実をつける木の種類が違うからです。東京都公園協会の「どんぐりのいろいろ」から、公園でよく見る4種類をまとめます。

種類大きさ・形帽子の模様
クヌギ直径3cmほどで丸い紙のように裂けて反り返る
コナラ直径2cmほどで細長いウロコ状
シラカシ直径1.5cmほどで細長い。先端の突起の根元が盛り上がる横じま
アラカシ直径1.5cmほどで細長い。表面に縦じまが目立つ横じま

わたしが取っている木は、1年中葉がついている常緑樹で、ドングリの帽子は横じま模様でした。この2つからはシラカシの可能性があります。ただ、アラカシもよく似ていて、帽子はどちらも横じまなので、はっきりとは分かりません。


野生のシマリスはドングリを食べている:観察された食事の最大21%(1980年の研究)

まず、野生のシマリスがドングリを食べているのは本当でした。川道美枝子さんの1980年の研究では、森での観察のうち、ドングリを食べていた記録が最大で21%あったと報告されています。秋にはドングリを集めて貯めておく行動も見られたそうです。

国立環境研究所のデータベースにも、シマリスの食べ物として「樹木や草の種子、昆虫、陸貝など」と書かれています。

ここで大事なのは、野生で食べていることと、ペットに公園のドングリをあげて安全なことは、別の話だということです。野生では、ドングリのほかに、いろいろなものを季節に合わせて食べています。ドングリだけをたくさん食べているわけではありません。


気になるところ①:ドングリの渋み(タンニン)は種類で違い、シラカシ・アラカシは多めという分析例

ドングリには、渋みのもとになる「タンニン」という成分が入っています。日本植物生理学会のQ&Aには、種類によって量が大きく違うという分析例がありました。クヌギは少なめで、コナラ・シラカシ・アラカシは多めです。

ただ、この数値の元になった原典までは確認できませんでした。そのため、この記事には具体的な数字は載せません。分かったのは「シラカシやアラカシの渋みは、気にしなくていいとは言えなさそう」というところまでです。

また、外国の研究ですが、地中海地域のカシの仲間では、実が育つにつれてタンニンが減った例が報告されています(2025年の論文。スペイン中部で、9月中旬と10月中旬の実を比べたもの)。ただし、日本のシラカシ・アラカシで同じことが起きるかどうかは、確認できませんでした。


気になるところ②:虫は木から取った実にも入ることがある。水に浮かべる方法は「目安」まで

ドングリの中には、ゾウムシの仲間の幼虫が入っていることがあります。ポーランドの研究では、ゾウムシの産卵は7月ごろから9月ごろにかけて行われていました。実が木で育っている時期と重なります。だから、木から取った実だから虫がいない、とは言えないと、わたしは受け取りました。

わたしは、取ってきたドングリを一度水につけて、浮いたものは捨てています。これには意味があるのか調べたところ、千葉県立中央博物館の尾崎煙雄さんの解説(ウェザーニュース、2026年9月30日)が見つかりました。

  • 中身が詰まったドングリは沈み、虫食いなどで中に空間ができると浮きやすい
  • ただし、浮いたからといって、虫食いとは限らない(育ちきらなかった実も浮く)
  • 沈んでも、虫が入っていないとは限らない(外に穴がなくても、中で幼虫が育つことがある)

水につける方法は、虫食いを減らす目安にはなりそうです。でも、これで安心とは言えないのが正直なところです。


気になるところ③:公園の木ならではの2つ。農薬と、そもそも取っていいのか

①農薬が使われていることがある

公園や街路樹の病害虫対策として、農薬が使われることはあります。農林水産省の2013年の通知では、病害虫が出ていなくても決まった時期に散布するのをやめること、散布するときは事前に周りの人へ知らせることが求められています。

ただ、これは国が示している決まりごとです。わたしがドングリを取っている公園で、実際にどうなのかは、調べた範囲では確認できていません。また、木に使われた農薬がドングリの中まで入るのかどうかも、確認できませんでした。

②公園によっては、植物を取ること自体が禁止されている

都市公園法の第11条には、「竹木を伐採し、又は植物を採取すること」を、みだりにしてはいけないと書かれています。ただし、これは国が設置している公園についての決まりです。市などの公園は、それぞれの条例で決まっています。

たとえば、ある市の公園条例(2025年6月公開の案内)では、植物の採取が禁止行為に入っていました。木の実が含まれるかどうかは条文に書かれておらず、公園の管理者に確認する必要があります。「ドングリくらい」と思っていたので、わたしにとっては意外でした。


調べても分からなかったこと3つ:量・あく抜き・シラカシとアラカシの安全性

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。

①与えていい量や頻度

1日に何個まで、週に何回まで、といった数字を示した信頼できる資料は、見つかりませんでした。だからこの記事では、目安の数字は書きません。

②あく抜きが必要かどうか

人間がドングリを食べるときのあく抜きの方法はあっても、それがシマリスにもそのまま使えるのか、必要なのかは、確認できませんでした。

③シラカシ・アラカシをペットのシマリスにあげて安全かどうか

ペットのシマリスにシラカシやアラカシを与えて、安全かどうかを調べた試験や、獣医師などの公式な案内は、見つかりませんでした。これは「危険」という意味ではなく、「大丈夫」と言い切る材料がないという意味です。


さいごに:シマリスのドングリは「安全」と言い切れる根拠がなく、主食はペレットが基本でした

  • 野生のシマリスはドングリを食べているが、ペットにあげて安全かどうかは別の話
  • ドングリは種類でタンニンの量が違う。シラカシ・アラカシは多めという分析例がある
  • 木から取っても虫は入ることがある。水に浮かべる方法は目安まで
  • 公園の木には農薬が使われることがあり、植物の採取が禁止されている公園もある
  • 量・あく抜き・シラカシとアラカシの安全性は、調べても分からなかった
  • 環境省の資料では、シマリスの主食はリス用ペレットやハト用配合飼料、副食は野菜・果物・野草

ドングリをあげているからといって、すぐに問題があるという話ではありません。ただ、「みんなやっているから」「野生で食べているから」で決めずに、分かっていることと、分かっていないことを分けて考えておくくらいが、ちょうどいいと感じました。

迷ったときは、エキゾチックアニマル(犬猫以外の小動物)を診てくれる動物病院に聞くのが、いちばん安心だと思います。

同じように悩んでいる方の参考になればうれしいです。


※調べた内容・数字は2026年10月13日時点です。最新の情報は、各機関の公式サイトでご確認ください。
【主な出典】東京都公園協会「どんぐりのいろいろ」/川道美枝子「シマリスの食性と貯蔵行動の季節変化」(日本生態学会誌 30巻3号、1980年)/国立環境研究所 侵入生物データベース「シマリス」/環境省「動物取扱業における犬猫以外の哺乳類の飼養管理基準の細部解釈と運用指針」検討資料/日本植物生理学会Q&A「ドングリのタンニンと色素はどの部分に多い?」(2020年)/Insects 16(9):990(2025年)/ポーランドのドングリゾウムシ類の研究(2021年)/ウェザーニュース「水に浮くどんぐりは虫食い?」(2026年9月30日)/農林水産省「住宅地等における農薬使用について」(2013年)/都市公園法 第11条
本記事は個人の体験と調べた内容をまとめたもので、特定の商品の推奨や個別の状況に応じた助言を目的としたものではありません。最終的な判断はご自身の状況に合わせて行ってください。

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