【ドライバーの転職】残業は原則年360時間まで、特別な事情があっても年960時間まで ― 20代から転職を考える方が、求人を見る前に知りたい公式の決まりと、免許の条件

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「運転が好きだから、ドライバーに転職しようかな」「でも、長時間労働のイメージがあって、不安」

20代から、転職を考え始めたとき、ドライバーの仕事を候補にする方も、いるかもしれません。気になるのは、きっと「今は、残業や休みのルールが、どうなっているのか」「免許は、何が必要なのか」ではないでしょうか。

そこで、国の公式の資料で、2024年4月からの残業の上限と、大型・中型・準中型免許の取得条件を、確かめました。あわせて、ドライバー向けの転職サービス「カラフルエージェントドライバー」の紹介ページに、何が書かれていて、何が確認できなかったかも、調べました。同じように、ドライバーへの転職を考え始めた方の参考になればと思い、まとめておきます。

(この記事は、調べた内容をまとめた記事です。私のドライバー経験の体験談ではありません。確認したのは、2026年10月21日です)

この記事でわかること

  • 2024年4月から、ドライバーにも残業の上限が決まったこと(原則年360時間、特別な事情があっても年960時間)と、建設業との違い
  • 大型・中型・準中型免許の取得条件(年齢と、普通免許などの保有期間)
  • カラフルエージェントドライバーの紹介ページで、確認できたことと、確認できなかったこと

まず結論 ― ドライバーの時間外労働の上限規制には、建設業と異なる点があります

項目公式の内容
残業の上限規制が始まった時期2024年(令和6年)4月1日から、自動車運転の業務にも適用(罰則つき)
原則時間外労働は、月45時間・年360時間
臨時的な特別の事情があるとき特別条項付きの36協定を結ぶ場合でも、年960時間以内(休日労働を含まない)
ドライバーに適用されない規制「月100時間未満」「2〜6か月平均80時間以内」「月45時間超は年6か月まで」の3つ
免許の取得条件(大型)21歳以上で、普通免許などの保有が通算3年以上。特例教習を修了すると、19歳以上・保有1年以上

つまり、ドライバーにも、残業の上限が決まりましたが、建設業と比べると、適用されない規制があります。これらの規制が適用されないことは、残業に上限がない、という意味ではありません。年960時間以内という上限があり、改善基準告示も適用されます。ただし、これは、国の決まりの話です。実際の労働時間は、会社ごとに違うので、この記事の情報だけでは、個々の会社の状況は分かりません。


2024年4月から、ドライバーにも残業の上限が適用されました

静岡労働局・労働基準監督署のリーフレット「県内の道路貨物運送業事業主のみなさまへ」(トラックなど、道路貨物運送業の事業主向け)によると、2024年(令和6年)4月1日から、自動車運転の業務に従事する労働者にも、時間外労働の上限規制が、罰則つきで適用されています。茨城労働局のページにも、同じ内容が書かれています。

  • 時間外労働は、原則、月45時間・年360時間
  • 臨時的な特別な事情があり、特別条項付きの36協定を結ぶ場合でも、年960時間を限度に設定する必要がある(休日労働を含まない)
  • 適用されない規制:時間外・休日労働について「月100時間未満/2〜6か月平均80時間以内」の規制、「時間外労働が月45時間を超えられるのは年6か月まで」の規制
建設業とドライバーの残業の上限規制の違いを比べた図
図:2024年4月からの残業の上限規制(建設業とドライバーの違い)。労働局のリーフレットをもとにした自作の図解

建設業の数字は、沖縄労働局・労働基準監督署のリーフレット「建設業の事業主の皆様へ」によるものです。くわしくは、建設業界の転職(公式の数字と条件の読み方)にまとめました。

上限があっても、実際の働き方は、会社ごとに違います。国の上限規制と、個々の会社の実際の残業時間は、別の情報です。


改善基準告示も、2024年4月に見直されました

ドライバーの働き方には、残業の上限のほかに、「改善基準告示」という、拘束時間や休息期間などの基準があります。茨城労働局のページによると、この告示は、令和4年12月23日に改正され、令和6年4月1日から適用されています。

時間外労働の上限規制は、時間外労働の時間に関するルールです。一方、改善基準告示は、拘束時間や休息期間などに関する基準です。

拘束時間や休息期間の数字は、種類(トラック・タクシー・バス)によって違います。ここでは、トラック運転者の数字を、厚生労働省のトラック運転者向けリーフレット(改善基準告示)で確認しました(タクシー・バスは確認していません)。

項目原則例外など
1年の拘束時間3,300時間以内労使協定があれば、年3,400時間以内(1年のうち6か月まで、1か月310時間まで)
1か月の拘束時間284時間以内284時間を超える月は、連続3か月まで
1日の拘束時間13時間以内(始業から24時間)。延ばす場合も上限15時間宿泊を伴う長距離貨物運送は、週2回まで16時間。14時間超は、週2回までが目安
1日の休息期間継続11時間以上与えるよう努めることを基本とし、継続9時間を下回ってはならない宿泊を伴う長距離貨物運送は、週2回まで継続8時間以上
運転時間2日平均で1日9時間以内、2週平均で1週44時間以内
連続運転時間4時間以内。4時間以内または経過直後に、30分以上の運転の中断が必要中断は、1回おおむね連続10分以上で分割できる。駐車できないときは、4時間30分まで

「拘束時間」は、労働時間と休憩時間(仮眠時間を含む)の合計で、始業から終業までの、使用者に拘束される全部の時間です。「休息期間」は、勤務と勤務の間の、拘束されない時間です。リーフレットでは、休憩や仮眠とは、本質的に違うものと説明されています。

ただし、これは、国の基準です。実際の勤務が、どのくらい基準に近いのかは、会社ごとに違うので、この記事では、分かりません。


ドライバーの年齢構成 ― 道路貨物運送業は、30歳未満が10.4%

国土交通省の資料「トラック事業を取り巻く現状」では、年齢構成が、グラフで示されています。道路貨物運送業は、30歳未満が10.4%、30〜49歳が39.8%、50歳以上が49.8%でした。全産業は、30歳未満が16.7%、30〜49歳が39.2%、50歳以上が44.1%です。出典:国土交通省「トラック事業を取り巻く現状②」。

注意したいのは、「30歳未満」は、20代だけの割合ではない、という点です。また、この数字は、道路貨物運送業全体のもので、ドライバーだけの数字ではありません。スライド上では、調査年を確認できませんでした。20代でドライバーを目指す方が、採用されやすい、という意味でもありません。


免許の取得条件 ― 大型は21歳以上・保有3年以上。特例教習なら19歳以上・保有1年以上

免許の条件は、愛知県警察の「受験資格」のページ(運転免許試験の受験資格)で、確認しました。

免許年齢普通免許などの保有期間
大型免許21歳以上中型・準中型・普通・大型特殊のいずれかを受けていた期間が、通算3年以上(免許停止期間を除く)
中型免許20歳以上準中型・普通・大型特殊のいずれかを受けていた期間が、通算2年以上(免許停止期間を除く)
準中型免許17歳6か月以上で受験できる(免許証の交付は18歳以上)。ページの表では、普通免許と同じ年齢の欄にまとめて書かれているこの表に、大型・中型のような保有期間の記載なし
  • 受験資格特例教習:自動車教習所の「受験資格特例教習」を修了した人は、第二種免許・大型免許・中型免許の受験資格が、19歳以上、普通免許・大型特殊免許を受けていた期間が1年以上に緩和されます。教習を修了すると、免許そのものが取れるわけではなく、受験資格が緩和される制度です

年齢と、免許の保有期間は、別々の条件で、どちらも満たす必要があります(たとえば、大型は21歳以上で、かつ保有期間が通算3年以上)。20代の方は、ご自身の免許の経歴と見比べて、確認してください。実際の受験資格は、ご自身の免許の経歴に応じて、公式の案内で、確認してください。免許の取得費用や、教習の期間は、教習所ごとに違います。この記事では、確認できていません。


カラフルエージェントドライバーの紹介ページで、確認できたこと・確認できなかったこと

ドライバー向けの転職サービスの1つ、「カラフルエージェントドライバー」のカラフルエージェントドライバーの紹介ページを、2026年10月21日に開いて、確認しました。

項目確認できた内容
サービスの内容ドライバー求人の紹介。「ハローワーク非掲載が多数」「会員限定の新着レア求人」と書かれている
紹介のスピード「最短当日にご希望に合ったドライバーの求人をご紹介可能」と書かれている
申込みの入口「今のお気持ちはどちらですか?」で、「近いうちに転職したい」「今は情報収集したい」を選ぶ形
許可番号「事業許可番号 13-ユ-316922」の表記あり
確認できなかったこと今回確認した紹介ページ内では、料金、対象年齢や対象地域の明記、運営会社名と所在地、サポートの具体的な中身、利用の流れ、求人の件数、ページの更新日を、確認できませんでした。年収アップなどの効果を示す具体的な数値も、確認できませんでした

「ハローワーク非掲載」「最短当日」「多数」などは、サービス側の表現で、この記事では、裏づけを確認できていません。紹介ページに書かれていた、という事実だけを載せています。


転職サービスの情報を見るときの、確認項目の例 ― 私が考えた観点です

ここからは、公式の資料ではなく、私が考えた、確認項目の例です。特定のサービスをすすめるものではなく、個別の転職の助言でもありません。

  • ①対象の条件:年齢や地域、必要な免許の種類が、説明されているか
  • ②連絡の方法:登録後の連絡の方法や頻度が、説明されているか
  • ③労働時間の見方:国の上限規制(年960時間など)と、求人票の残業時間は、別の情報です。求人票の数字が、何の数字なのかを、確認する
  • ④免許の条件:求人が求める免許(大型・中型・準中型)と、自分の免許の条件を、見比べる
  • ⑤サービスごとの違い:転職サイトは、サービスごとに、紹介の対象や支援の内容が違うことがあります。サイトとエージェントの違いや、満足度の調査は、転職サイトとエージェントの違い(オリコンの満足度)にまとめました

辞めたあとの収入と手続きは辞めたあとの収入と手続き、辞める時期の考え方は決まる前に辞めるか、決まってから辞めるかに、公式の情報で、まとめています。


正直に書く、気になるところ

  • 私は、この記事のために調べただけで、ドライバーとしての経験談や、転職サービスの利用体験は、ありません。個別の助言は、していません
  • ドライバーの年収や、労働時間の平均は、この記事に載せていません。調べましたが、資料や調査年によって、数字が大きく違い、公的な一次資料で、そろえて確認できなかったためです
  • 改善基準告示の数字は、トラック運転者のものだけです。タクシー・バスは、確認していません。また、運行の特例や、細かい例外は、載せていません
  • 残業の上限規制は、静岡労働局・茨城労働局の資料(道路貨物運送業向け)で確認しました。タクシー・バスなど、種類ごとの細かい違いは、確認していません
  • 免許の条件は、愛知県警察のページで確認しました。ほかの都道府県の案内は、今回確認していません。取得にかかる費用や期間は、載せていません
  • 今回確認した紹介ページ内では、料金・対象年齢・対象地域・運営会社名・サポートの内容などを、確認できませんでした。サービス全体に、その情報がない、という意味ではありません。ほかのドライバー向け転職サービスとの比較は、していません
  • この記事は、公式資料と公開ページを調べたもので、転職の成果を保証するものではありません

さいごに:原則は月45時間・年360時間、特別な事情があっても年960時間まで。会社の実際の数字は、別に確かめましょう

  • 2024年4月から、ドライバーにも、残業の上限が適用された。原則は月45時間・年360時間。特別条項付きの36協定を結ぶ場合でも、年960時間以内(休日労働を含まない)
  • 建設業にある3つの規制(月100時間未満など)は、ドライバーには、適用されない
  • 大型免許は、21歳以上・保有3年以上。特例教習を修了すれば、19歳以上・保有1年以上

転職は、人生の大きな決断です。国の決まりは、業界全体のルールです。個々の会社の実際の労働時間や、条件は、求人票や、面談で、確かめることになります。同じように、ドライバーへの転職を考えている方の参考になればうれしいです。


※数字は、静岡労働局のリーフレット、茨城労働局のページ、沖縄労働局のリーフレット、愛知県警察のページ、厚生労働省のトラック運転者向けリーフレット、国土交通省の資料で、2026年10月21日に確認しました。数字や制度は変わることがあるため、最新の情報は、各公式サイトでご確認ください。本記事は、調べた内容をまとめたもので、特定のサービスの推奨や、個別の状況に応じた助言を目的としたものではありません。最終的な判断は、ご自身の状況に合わせて行ってください。出典:静岡労働局 道路貨物運送業の事業主のみなさまへ/茨城労働局 運輸業の働き方改革/沖縄労働局 建設業の事業主の皆様へ/愛知県警察 受験資格/カラフルエージェントドライバー 紹介ページ。

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