先日、吹田に行ったときのことです。通りがかりに、新しいドーナツ屋さんができているのを見かけました。看板に「生ドーナツ」と書いてあります。
生ドーナツ。……生?
ドーナツって油で揚げるものですよね。揚げてるのに生って、どういうことやろう? 生クリームが入っているという意味なのか、それとも生地が違うのか。正直、まったく分かっていませんでした。
わたしはドーナツといえばミスタードーナツで買う人間です。ポン・デ・リングとオールドファッションがあれば満足していたので、新しい流行にはついていけていませんでした。
しかも調べてみたら、思っていたのと違いました。「最近の流行」だと思っていたのに、始まりは4年半前だったんです。気になったので調べたことをまとめておきます。同じように「名前は聞くけど、結局なに?」と思っていた方の参考になればと思います。
(わたしはまだ生ドーナツを食べたことがありません。食べた感想ではなく、調べて分かったことをまとめた記事です)

この記事でわかること
- 「生ドーナツ」の「生」が何を指しているのか(実は決まっていません)
- いつから流行っているのか(ドーナツブームは今回が5回目でした)
- 普段ミスドで買う人から見て、何がどう違うのか
まず結論から ― 「生」に厳密な定義はなく、始まりは2022年3月でした
調べていて、いちばん意外だったのがこれです。
| 疑問 | 調べて分かったこと |
|---|---|
| 「生」って何が生なの? | 厳密な定義はない。お店によって意味が違う |
| いつから? | 2022年3月、東京・中目黒の専門店がきっかけとされる |
| 普通のドーナツとの違いは? | 生地が違う(ブリオッシュ生地+イースト発酵) |
| いまも流行中? | ブーム自体は2022年から続いていて、定着しつつあるという見方 |
つまり「生ドーナツ」という決まった規格があるわけではなく、ふんわり・とろけるような食感のドーナツを、各店がそう呼んでいるという状態のようです。
ここが分かってから、看板の見え方が変わりました。以下、ひとつずつ書いていきます。
「生」の正体は3つに分かれる ― 口どけ・生地・中身
複数の解説を読み比べたところ、「生」の使われ方は大きく3つに分かれていました。
- 生のような口どけ(揚げてあるのに、生菓子のようにとろける食感)
- 生地に生クリームを使っている
- 中に生クリームが入っている
いちばん多いのは①のようです。揚げているのに「生」と呼ぶのは、生菓子のような口どけを指しているということでした。わたしは「中に生クリームが入っているから生」だと思い込んでいたので、ここが半分ハズレでした。
そして繰り返しになりますが、この3つのどれを指すかはお店しだいです。だから「生ドーナツ」と書いてあっても、隣の店とは別物かもしれません。
普通のドーナツと何が違う? ― ブリオッシュ生地とイーストが分かれ目
食感の違いは、生地のつくり方から来ているようです。
| 生ドーナツ | 一般的なドーナツ | |
|---|---|---|
| 生地 | ブリオッシュ生地(卵・バターが多い) | 小麦粉が主体 |
| ふくらませ方 | イースト(発酵させる) | ベーキングパウダー |
| 水分 | 多め(高水分生地) | ― |
| 揚げ方 | 高温でさっと | 中温でじっくり |
| 食感 | ふわもち・とろける | 表面サクサク・食べ応えあり |

ざっくり言うと、生ドーナツはパンに近い作り方をしているということのようです。長時間かけて低温で発酵させることで細かい気泡ができ、それがあの食感になる、と解説されていました。
ミスドのオールドファッションの「サクッ」とした感じが好きな人と、生ドーナツの「ふわとろ」が好きな人は、たぶん求めているものが違います。どちらが上ということではなく、別のお菓子と考えたほうがよさそうです。
流行は「今回が5回目」 ― 専門家は「第6次は来ていない」と言っています
ここがいちばん面白かったところです。
ドーナツブームを第1次から提唱しているドーナツ探求家の溝呂木一美さんが、2025年12月に「第6次ブームは来ていない」という記事を書いていました。整理するとこうなります。

第6次が来ていないとする理由は「6度目と言えるほどのエポックメイキングな事象がない」から。いまは第5次が長く続いている状態で、「ブームから平常へ」移行しつつあるという見方でした。
わたしは「最近すごく流行っているらしい」と思っていたのですが、実際には4年半かけて、じわじわ当たり前になってきたものだったわけです。ポン・デ・リングが2003年だと知ったときも驚きました。あれももう20年以上前なんですね。
ミスドはどうなる? ― 2026年9月30日に7種類の生地がリニューアルします
普段ミスドで買っている身として、調べていて見つけたのがこれです。
ダスキンの発表(2026年9月7日)によると、2026年9月30日から、ドーナツの生地7種類がリニューアルされます。あわせて価格改定も行われます。
| 対象 | ポン・デ・リング/オールドファッション/フレンチクルーラー/チョコレート/イーストリング/イーストシェル/チュロの7生地 |
| 値上げ幅 | ドーナツは10円(改定率6.0%) |
| 例 | ポン・デ・リングは160円 → 170円 |
ポン・デ・リング生地は「グレーズとの相性や甘さのバランス」、オールドファッション生地は「サクサク感・くちどけ・香ばしさ」を良くする、という内容でした。
これが生ドーナツの流行と関係あるのかどうかは、発表には書かれていません。勝手に結びつけるのはやめておきます。 ただ、いつも買っているものが変わるので、9月30日の前と後で食べ比べてみようと思っています。
正直に書く、引っかかったこと4つ
いい話だけ書いても仕方がないので、引っかかっている点も残しておきます。
- わたしはまだ食べていません。この記事は調べただけの内容です
- 定義がないぶん、当たり外れがありそうです。「生ドーナツ」と書いてあっても中身は店ごとに違うので、看板の言葉だけでは判断できません
- 持ち帰りの条件は店ごとに違います。水分の多い生地なので、いつまでにおいしく食べられるかは、買うときに確認したほうがよさそうです
- 行列の話は鵜呑みにしないほうがよさそうです。調べていて「行列で臨時休業」という景気のいい記事を見つけたのですが、よく読むと1年前の話でした。日付を見ないと勘違いします
さいごに:流行を追いかけるより、近所の1軒で1個買うほうが早そうです
- 「生」に厳密な定義はない。口どけ・生地・中身のどれを指すかは店しだい
- 生地はブリオッシュ+イースト発酵で、作り方はパンに近い
- 始まりは2022年3月。ドーナツブームとしては5回目にあたる
- 専門家は「第6次は来ていない」=流行というより定着という見方
- ミスドは2026年9月30日に7生地をリニューアル、ポン・デ・リングは160円→170円
調べる前は「流行に乗り遅れた」と思っていたのですが、4年半かけて広がってきたものなら、あわてて追いかけるものでもないなと思い直しました。むしろ今は、チェーンではない個人のお店が各地にできている時期のようです。
というわけで、今度あの店に寄って1個買ってみます。食べたら、この記事に追記します。
今回と同じで、「毎年言われていること」を過去と並べてみたら見え方が変わった記録として、こちらも書いています。

食べ物のことを調べた記録なら、こちらもどうぞ。

同じように「生ドーナツって結局なに?」と思っていた方の参考になればうれしいです。
※「生ドーナツ」の定義・製法については複数の解説記事を読み比べ、共通していた内容をわたしなりに要約しました(2026年9月時点)。ドーナツブームの区分は、ドーナツ探求家・溝呂木一美さんがYahoo!ニュース エキスパートに2025年12月29日付で寄稿した記事によります。ミスタードーナツのリニューアル・価格改定は、株式会社ダスキンが2026年9月7日に発表した内容にもとづきます。内容は変更される可能性があるため、最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。


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