「台風のあとに屋根が心配。火災保険って、いつまで請求できるんやろう?」
「ネットで、『火災保険を使えば自己負担なしで直せる』という広告も見かけるけど、あれって本当なん?」
わたしも火災保険に入っていますが、請求したことは一度もありません。リベ大の動画で、火災保険の請求の話が出ていて、「自分は、請求できる期限も知らんな」と気づきました。
そこで、法律の条文と、国民生活センターなどの公的な発表を読んで、確かめました。専門家ではないので、確認できたことと、確認できなかったことを分けて書きます。
(わたしは、火災保険を請求した経験がありません。この記事は、体験談ではなく、調べた記事です。内容は2026年10月25日に確かめました)
同じように、「火災保険、よく分かってないな」と思っている方の参考になればと思い、まとめておきます。
この記事でわかること
- 火災保険を請求できる期間(保険法の条文で確認しました)
- 「保険金で自己負担なしで直せる」と勧誘する業者のトラブルの実態(国民生活センターの発表)
- 困ったときの動き方と、わたしが確認できなかったこと
まず結論:請求できるのは原則「3年以内」。業者に頼む前に、まず加入先の保険会社に相談
| 知りたいこと | 確認できたこと | 出典 |
|---|---|---|
| 請求できる期間 | 保険給付を請求する権利は、行使できる時から3年間使わないと、時効で消える | 保険法 第95条 |
| 3年はいつから数える? | 損保ジャパンのFAQには「事故の日から」とある。ただし、保険会社や約款によって違う可能性がある | 損保ジャパンのFAQ |
| 保険金の請求は、誰がする? | 加入者本人ができる。申請サポート会社に頼らなくても、請求できる | 国民生活センター(2021年9月) |
| 業者のトラブルは増えている? | 「保険金が使える」という住宅修理の相談は、2010年度の111件から、2019年度の2,684件へ(約24倍) | 国民生活センター(2020年10月) |
| 困ったときは? | すぐ契約せず、加入先の保険会社や代理店に相談する。消費者ホットライン「188」 | 国民生活センター |
※数字は、公表された時点のものです。国民生活センターの件数は2020年10月の発表で、最新の数字ではありません(このあとくわしく書きます)。
「3年」の根拠は、保険法第95条 ― 条文には「行使することができる時から三年間」とある
まず、法律の条文を、e-Gov法令検索で読みました。保険法の第95条(消滅時効)の第1項は、次のような内容です。
- 保険給付を請求する権利は、これを行使することができる時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する
- 同じ3年の対象には、保険料の返還を請求する権利なども含まれる
つまり、火災保険の保険金も、3年を過ぎると、請求する権利が消えてしまうのが、原則です。保険料を請求する権利(保険会社が契約者に請求する側)は、1年と、別に決められています。
いつから3年? ― 「事故の日から」と書いている保険会社もあるが、約款で確認が必要
条文の「行使することができる時」が、具体的にいつなのかは、保険会社の約款に書かれているのが一般的です。損保ジャパンのFAQには、「保険金請求の時効は3年」「事故の日から」と書かれていて、3年を超えた場合は、保険金サービス課に相談するよう案内されています。
ただ、これは1つの保険会社の説明です。わたしは、ほかの保険会社の約款までは確認できていません。ご自身の契約の約款や、保険会社の案内で、確かめてください。
「自己負担なしで直せる」と勧誘する業者のトラブル ― 相談は2010年度の111件から、2019年度の2,684件へ
もう1つ、気になっていたのが、「火災保険を使えば、自己負担なしで直せます」と勧誘する業者のトラブルです。国民生活センターの2020年10月の発表では、こうした相談が、増えていることが書かれていました。
| 年度 | 「保険金が使える」住宅修理の相談件数 |
|---|---|
| 2010年度 | 111件 |
| 2016年度 | 1,082件 |
| 2019年度 | 2,684件(2010年度の約24倍) |
| 2020年度(8月31日まで) | 1,445件 |
この数字は2020年10月の公表で、最新のものではありません。わたしが調べた範囲では、その後の件数は見つけられませんでした。また、勧誘や契約は、秋の台風シーズン(10月前後)に増える傾向がある、とも書かれていました。
国民生活センターが紹介していた、トラブルの例
- 「請求期限が迫っている」「調査費用は無料」「保険金が出なければ負担はない」と勧誘されて、契約した(2021年9月の発表)
- 保険金の40%を手数料として支払う契約で、解約を申し出たところ、解約できないと言われた(同)
- 保険の申請は業者がすべて行い、保険会社には、自分たちの存在を伝えないように求められた(2020年10月の発表)
- 工事をしない場合に、保険金の5割を違約金として支払う旨が、書面に書かれていた(同)
- 見積もりがずさんで、保険金が少額しか支払われなかった、または支払われなかった(同)
- 工務店に、壊れていない瓦を外す細工をされ、黙っているように指示された(同)
最後の例のように、事実と違う理由で保険金を請求することは、してはいけないことです。国民生活センターも、虚偽の理由で保険金を請求しないよう、強く呼びかけています。
困ったときの動き方 ― 国民生活センターのアドバイス4つ
2020年10月の発表と、2021年9月の発表に書かれていた、消費者へのアドバイスを、わたしの言葉でまとめます。
- すぐに契約しない。「請求期限が迫っている」と急がされても、その場で決めない
- 加入先の保険会社か、保険代理店に相談する。保険金の請求は、加入者本人ができる
- 虚偽の理由で請求しない。
- 不安なとき、トラブルになったときは、早めに、消費生活センターに相談する。全国共通の「消費者ホットライン188」で、最寄りの窓口を案内してもらえる
2021年9月の発表の参考資料として、日本損害保険協会のリーフレット「あなたの保険金が狙われています!」も紹介されていました。
確認できなかったこと ― 「保険料が上がるか」「修理したあとでも請求できるか」は、契約先に聞くのが確実
- 請求すると、次の保険料が上がるか:自動車保険のような、事故で保険料が変わる仕組み(等級)は、火災保険には一般にないと言われています。ただ、わたしは、保険会社や損保協会の公式の記載までは、確認できませんでした。なお、保険料そのものは、請求の有無とは別に、保険会社の料率の見直しで変わることがあります
- 修理を済ませたあとでも、請求できるか:公式の説明を見つけられませんでした。修理の前に、まず保険会社に連絡して、写真などの残し方を聞くのが、安全だと、わたしは考えています
- どんな被害が補償されるか:契約によって違います(補償の範囲や、自己負担の金額など)。保険証券と約款で、確かめてください
- 保険会社ごとの、請求期限の違い:各社の約款で確認が必要です
正直に書く、気になるところ
- わたしは、火災保険を請求したことがありません。手続きの流れや、実際に保険金が出るかどうかは、体験としては書けません
- この記事は、公的な発表と条文をもとにしたまとめで、個別の状況への助言ではありません。請求できるかどうかは、契約の内容と、保険会社の判断によります
- 国民生活センターの件数は、2020年10月の公表です。今の状況とは、違うかもしれません
- この記事には、広告のリンクは入っていません
わたしの火災保険は、自動車保険の見直しをしたときに、個人賠償が重複していることに気づいた契約です。自動車保険の乗り換えの記録は、こちらに書いています。
さいごに:請求できるのは原則3年以内。「自己負担ゼロ」の勧誘は、まず加入先の保険会社に相談
- 火災保険の保険金を請求する権利は、保険法で、原則3年間(保険法第95条)
- 3年の数え始めは、約款で確認が必要。損保ジャパンのFAQには「事故の日から」とある
- 「保険金で自己負担なしで直せる」という勧誘は、すぐに契約せず、加入先の保険会社に相談する。困ったら「188」
わたしも、まず、自分の保険証券を引っ張り出して、補償の範囲と、保険会社の連絡先を確かめてみようと思います。台風のあとで、家の傷みが気になる方は、業者に頼む前に、加入先の保険会社に聞いてみてください。
同じように悩んでいる方の参考になればうれしいです。
※内容は、2026年10月25日時点で確認した、保険法(e-Gov法令検索)、損保ジャパンのFAQ、国民生活センターの発表(2020年10月1日、2021年9月2日)をもとに、わたしの言葉でまとめたものです。数字や制度は、変わることがあります。最新の情報は、各機関の公式サイトと、ご契約の保険会社でご確認ください。本記事は個人が調べた内容をまとめたもので、特定の商品の推奨や、個別の状況に応じた助言を目的としたものではありません。保険金を請求できるかどうかは、ご契約の内容と保険会社の判断によります。最終的な判断はご自身の状況に合わせて行ってください。


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